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北の大地から

レイカの日記

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しばらくして

しばらくして、引越し当日になった。
"大学生"になるうれしさと、今口と離れてしまう寂しさと両方の気持ちを抱えながら、引越し当日を迎えた。
けれど、ここでくよくよ言ってはいられない。

見慣れぬ街で、一人で生活する。
不安ももちろんある。
けれど、何か新しいことが始まるとき、って言うのは少しドキドキ期待感もある。

大学生。
いい響きじゃないの。

母と一緒に新幹線に乗り込み、神戸へ。

この前契約したアパートは、まだ、新築でオートロック機能もついている。
アパートに着くと、あたしと同じようなコがけっこううろうろしている。

午後になって、この前頼んでおいた家電一式が届いた。
その後、母と、フライパンとか食器とかこまごましたものを買いに出かける。
「寂しいね。もう、一緒に暮らすことって無いのかしら…」
なんて母がつぶやいていた。
そっか・・・卒業後、就職とか、結婚とかしちゃってもう実家に戻らないって言うことも多いんだ。
確かに・・・それはそれで少し寂しいかも。
いつもの母と一緒の夕食も今日はなんだか特別なことのように感じた。

次の日になって、母は帰っていった。
「気をつけてね。また、帰ってらっしゃいね。」
「うん。いろいろありがとう。」
近くの駅まで見送りに行った。

「バイバイ。」
少し、涙があふれた。

これから始まる新生活への期待の涙?不安の涙?
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